構造を知ればナットク!
実は遠近両用は2種類あります。
境目のある遠近と境目のない遠近です。
右図です。年配の方が多く掛けています。
昭和42年に境目のない遠近
「バリラックス」が登場するまで、
遠近は2重焦点が主流でした。
今も2重焦点は一部で人気があります。
境目があるので小玉の部分をうまく使えば
遠くも近くもはっきり歪まないで見えます。
ただし、中間の距離は見えないのと
外見上目立つのが欠点です。
そして、境目のない「バリラックス」昭和42年
実際はそんなに見えた物ではないそうです。
その頃、掛けた方は コレは人間が掛けるものではない
と思ったに違いありません。
(今は遠近はかなり進化しています)
2重焦点の境目を どうやって 失くしたか?
下の図をご覧下さい。
2重焦点の場合
レンズの上部 遠くの度数と
近くを見る度数(下 小玉の部分に相当)があります。
仮想8重焦点といものがあったとすると、
さらになだらかに仮想の度数を間に入れます。
そしてもっともっと細かな仮想の度を入れて
最後に磨いてを整形して遠近が完成です。
なだらかなので
境目のない遠近を「累進」といいます。
度数は上から下に垂直に変化してません。
人は近くを見る時に
必ず寄り眼(輻湊)になるので
ちょっと斜めです。(ちょっと重要)
この時、必ず何処かに歪ができます。
(構造上 餃子の皮を伸ばす感じです)
遠近はざっとこんな構造です。
これを昭和40年代のコンピューター(電卓?)
が計算して作ってました。
当然、設計うんぬんの次元ではないです。
ここから 大事なところです。
設計は後でお話しますが、レンズの
上と下の度数の差(図では0.00 と +3.00)
これは遠くは見えるけど、老眼がある人の
メガネの場合です。
役場に置いてある+3.00とかの老眼鏡と同じです。
つまり
上と下の度数の 差が大きいということは、
スキーでいうと45度の急斜面(度数の差)を
下る様な状態です。
境目があれば たくさん厚くなるので
使う時に用心して 階段等気をつけます。
一方、
境目がないと、目をつむって
急斜面を降るようなものです。
使い方を慣れていないと危ないです。
だから失敗してしまうんです!
もし 半分の+1.50なら…
+1.50は 40代半ば位の老眼の度数です。
体と眼の適応能力も高く、老眼の度数も弱いです。
なだらかな坂道 「弱い老眼」
早くから遠近を始める 一番のメリットです。
境目がないので人は分かりません。
遠近メガネを掛けなければ
見えない仕草(年齢)だけは人に見られます。
我慢する必要はないと思いませんか?
高齢になってスキーをしますか?
よっぽど、近くが見えなくなってから
多くの方は来店されます。
その時は
小玉のある2重焦点か
老眼鏡を掛けたり外したりする以外 道はありません。
当店では高齢者に遠近をお勧めしません。
(いい設計の慣れやすいレンズでも限界はあります)
そして現代の話
脳科学や人間工学、光学計算といった
最新の設計が今の遠近には取り入れられています。
レンズメーカーのHPをご覧下さい。
レンズの上と下の差をどう違和感なく作るかに
日夜 彼らは頑張っています。
どこを どうこだわっているのか
安いレンズと何が違うのか見てください。
もちろん、最新のコンピューターで
設計を行っています。
最新のレンズは安くありません
10年前のパソコン いくら安くても買いますか?
メガネは体の一部です。
ストレスの少ないレンズは贅沢ではなく、
必要なアイテムです。
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遠近両用のフィッテングの目的
遠近両用は非常に精密に作られています。
そのため、遠近のレンズを顔の
所定の場所で掛けられなければ、
最高級のレンズを使っても、
量販店のバーゲンレンズ
以下の性能になってしまいます。
その理由は二つあります。
2重焦点の中で述べた、
構造上 レンズを作るうえで
出来てしまう「歪み」
と
一番良く
遠くが見える所
近くが見える所
がある事
(写真はシールを貼って
遠くが見える所(上の○)
近くが見える所(下の楕円)
をレイアウトした状態)
右図はHOYA中級レンズです。
青が見やすい部分
緑が見づらい部分 です。
中級でも上級でも多少見づらい所は出来ます。
眼とレンズの中心を合わせることは
見やすい 青い部分を視線が通過し、
いい所を使い切ることです。
例えば
スイカの中身の甘いところを
食べるような事で全く当たり前です。
ところが
眼の中心をレンズに合わせないと
緑の見づらい部分を使うことで
一生懸命、スイカの皮を食べるようなものです。
具体的に
眼がレンズの中心に合っていないとは
次のような状態です。
- 左右の瞳の中心距離(PD)が正しく測定されていない(左右別々)
- 眼とレンズの距離が離れすぎている
- フレームの傾斜角が適正でない
- フレームカーブ(そり角)が適正ではない
- フレームとレンズの選択ミス(アイポイントに合わせられない)
- 加工ミスでレンズが正しくカットされていない
- 調整・メンテナンス不足で鼻眼鏡になってしまう
以上の事が原因でレンズが正しい位置に
ないので見づらくなります。
これを一つ一つ確認することは
知識・技術・経験・時間・労力が必要で
量販店が遠近両用を本気で勧めない大きな理由です。
この他に レンズ選択 では
お仕事や趣味等お伺いして、最適なレンズをお選びします。
専門店は 高級な素材の性能を引き出す技術があります。
だから、たとえ高いレンズでなくても、
グレードに合った見え方が実現します。
それは一流の板前が
高級の食材を その素材の良さを活かせるように
時には
冷蔵庫の残り物で おいしい まかないが
作れるのと同じです。
結局、メガネは人と注ぐ愛情で決まります。
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お客様の目の特徴などを
確認します。 |
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近くにピントを合わせる力を
測定し、最適な加入度を
決定します。 |
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メガネ使用の目的に合わせて
レンズを選び、見え方や装用感の
確認を行います。 |
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見え方、かけ心地を快適に
するために、フレームの
調整を行います。 |
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フレームとお客様の目の
位置関係からレンズの正しい
設定位置を確認します。 |
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現代人のパソコンや携帯、ワイドテレビなどの生活スタイルの変化に
最も適したレンズです。
思い切って遠くの見え方の20%を省略することで
中間距離(3m)から手元の距離が
従来の遠近より格段に向上しながら、
車の運転もできるレンズになっています。
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純国産 研究開発費の比率 日本一
開発に話題の 「脳科学」 を取り入れた、
「見え心地を一番に求める方専用の遠近両用レンズ」
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新発売
両面累進複合設計「BOOM」レンズ
運転以外の全ての用途にあなたの探していたレンズです。
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